スイートチョコレートはミルクチョコレートとどこが違うの?

スイートチョコレートはミルクチョコレートとどこが違うの?

2022/02/14wrote

チョコレートの種類 ・スイート・ミルク・ホワイト

チョコレートにはさまざまな種類がありますね。
ブラックは苦くて、ホワイトはカカオバターで作ってる、みたいなことならみなさんご存知だと思いますが、では、「スイートチョコレート」と「ミルクチョコレート」って何が違うの?って聞かれたら「???」となっちゃいます。
そこで今記事ではその違いについて調査してきました。チョコレートの製造工程についても解説しますのでお楽しみに!

目次

チョコレートの製造工程を知ろう

チョコレートはカカオ豆が主原料です。
このカカオ豆を発酵・乾燥させた後、ローストし破砕・分離。この分離で外皮や胚芽を取り除き、残ったもの(胚乳)がチョコレートの元となるカカオニブです。

カカオニブをペーストにしたものがカカオマス
カカオマスを圧搾すると、油脂分であるカカオバターが取り出せます。※カカオマスを圧搾してできたココアケーキを乾燥・粉砕したものがココアパウダーです

さて、さまざまな種類に合わせて、カカオマス・カカオバター・砂糖・粉乳などの乳成分を配合し、微粒化→練り上げ→調温という工程を経て、成形・冷却・包装されてチョコレートが完成します。

チョコレートにはさまざまな規格があり、カカオ分などの含有量が決められています。例えば、日本の規格で「チョコレート」と表示できるのは、

  • カカオ分が総重量の35%以上、もしくはカカオ分(21%以上)と乳成分の合計が35%以上
    カカオバターが18%以上
    水分が3%以下

の基準を満たしたものだけなんです。ちなみに、

  • 「準チョコレート」はカカオ分が15%以上、もしくはカカオ分(7%以上)と乳成分の合計が12.5%以上のもの
  • 「ブラックチョコレート」別名「ダークチョコレート」「ハイカカオチョコレート」はカカオ分が40%以上のもの
  • 「ビターチョコレート」はその成分量に関係なく、「苦味」を感じるもの

原材料の違い

スイート・ミルク・ホワイトの3種のチョコレートの一般的な原材料の違いを、一覧表にまとめてみました(このほかに香料や乳化剤が入ることがありますが、ここでは比較するもののみ記載)。

表からも分かる通り、スイートとミルクの違いは、乳成分(粉乳など)が入るか入らないか、なんですね。乳成分が入っているから「ミルク」。納得です。
そしてこの2つとホワイトの違いは、カカオマスが入るか入らないか、となるわけです。
ホワイトにはカカオマスが入っていないから、チョコレート独特の苦みがなく、色も白い。
カカオマスが入っていなくても、カカオから取れる成分(カカオバター)を使用しているので「チョコレート」と呼べるわけですね。

使用時に気をつけたい!温度や固まり方の違い

スイート・ミルク・ホワイトの3種は、色や味が違うのは当然ですが、成分の違いによって扱い方も違ってきます。

テンパリング温度の違い

チョコレートを作るときに必要なテンパリング(調温)ですが、乳成分が配合されているミルクとホワイトでは、スイートに比べて温度を少し低めに調温する必要があります。

溶ける温度も違えば、固まり方やかたさも違う

チョコレートは、カカオバターの割合が多いほど溶けやすくなります。
そのため、「スイート<ミルク<ホワイト」 の順番で、溶けやすさが増してきます。結果的に、固まり方やかたさにも違いがあります。

カカオの品種・産地・カカオ分が変われば風味が変わるチョコレートですが、加えてスイート・ミルク・ホワイトという種類が加わるのですから、扱い方は数えきれないほど!
なんて思い詰めると、せっかく美味しいチョコレートも作るのがおっくうになってしまいますから、程々にバランスを取って取組みましょう。

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